淡水真珠は、川や池に棲息する貝を母貝としています。
アメリカやヨーロッパ、日本でも生産されていますが、現在流通している淡水真珠のほとんどは、中国の揚子江流域で養殖されたものです。

中国の淡水真珠の歴史は古く、13世紀にはすでに行われていたとか。
しかし、今日の養殖技術は、日本で研究されて中国に伝えれたもので、海洋真珠に近い形やサイズも生産できるほど進んでいます。

海洋の養殖との最大の違いは、淡水真珠では核を入れずに作る方法が主流だということ。
一年貝の外套膜に、同じ一年貝から採取したピースだけを入れて作る為、生育には長い時間がかかります。
平均で5年物が多く採取されています。

一般的に、南の漁場で養殖すると成長が早く、北の漁場で養殖すると真珠層が緻密になり、光沢の良い物が出来る為、最初は南で育て、採取の1年前に北へ移して照りをよくする業者もあります。

80年代までは、カラス外を用いた養殖が多く行われていましたが、カラス外から採れる真珠はサイズが小さくしわが多いため、需要は次第に減少。

90年代以降は、ヒレイケチョウ貝を使うことで、しわが少なく照りや色目の美しい物が採取できるようになりました。

また、8ミリ以上のサイズや、球形率の良い物も作れるようになってきています。